税金・社会保険

国民健康保険料を安くする方法とは?無駄な保険料は節約!

easy saving of National Health Insurance

日本では、「国民皆保険」が決められており、社会保険や国民健康保険に必ず加入する必要があります。

無職であったり、定年退職したときには、国民健康保険に加入することが多いと思います。国民保険は、社会保険とは違い、全額自己負担しないといけず、また、市区町村の財政状況も悪いことから、保険料の負担が大きい制度です。

みなさん、役所から通知された保険料を必ず金額のとおりに払わないと思っていませんか??

実は、あることをするだけで、保険料を少なくできる場合があることをご存知ですか??

本記事では、保険料の仕組みと安くするための2つの方法を教えたいと思います。

1.保険料は本人の所得で決まる。

保険料は、4月から翌3月までの一年度分の金額がその年の6月に通知されます。

保険料の金額は、所得割額+均等割額+平等割額の3通りで計算した合計額により決定されています。

このうち、所得割額は前年1月〜12月におけるすべての収入に基づいて計算されるため、個人ごとに変動する部分です。すべての所得とは、給与や年金、営業所得、不動産所得などのことです。

つまり、現在、無職であっても、前年1年間中に収入があった場合には、今年の保険料は高くなってしまう可能性があります。

「退職後でも住民税が高いから注意した方がよい」との情報が出回っていますが、国民健康保険料も同様ですので注意しないといけないポイントです。

均等割=被保険者の人数に関わらず、1世帯ごとにかかる保険料のこと

平等割=同一世帯内における被保険者(国民健康保険に加入している人)の人数に応じてかかる保険料のことです。

同一世帯に3人の被保険者がいれば、X円×3人分の平等割が保険料に加算されます。

※ここでいう世帯とは、実態ではなく、住民票ベースの世帯を指します。

2.保険料の計算には、世帯主と他の国保加入者の所得も影響する。

保険料の計算には、世帯主と国保に加入している同一世帯の家族の収入が影響することがあります。

その理由は、世帯主と加入者全員の所得合計額が一定基準以下になる場合、保険料のうち、均等割額と平等割額が軽減される制度があるからです。

また、全員の所得が少なければ少ないほど、軽減率が高くなる(保険料が安くなる)という仕組みになっています。

逆に言えば、軽減判定の対象者の中に所得が高い家族がいると、その軽減率が小さくなったり、軽減の対象外になるということです。

国民健康保険の軽減は、世帯主および被保険者のうち、誰か一人でも、所得情報が不明である場合、軽減制度を適用できるかどうかを判定できません。

たとえば、前年中は全くの無収入であったり、個人事業をしている家族が所得申告できていない場合には、軽減を受けられません。そのような家族がいる場合には、申告するように伝えましょう。

3.保険料を安くする方法①:住民票の世帯人数を変更して、保険料の軽減を受ける。

単純に保険料を安くする方法は、ご自身の所得を下げられれば確実ですが、一年前の収入を今から変えることは不可能です。

では、他に保険料を安くする方法はないのでしょうか!?

実は、2つの方法があるんです。

これまでのおさらいですが、保険料は次のように決められます。

  1. 国保に加入している人の所得に応じて保険料が変わる。
  2. 世帯主と同一世帯の被保険者の所得合計に応じて、保険料の軽減が受けられる。

 

言い換えれば、ご自身の所得が少ないか、保険料の軽減が受けられれば、保険料は安くなります。

①の所得を下げることはできませんので、②の仕組みをうまく活用することが必要です。

国保料の軽減を受けるためには、世帯主や同一世帯の被保険者の所得が低いか、ゼロであれば軽減を受けられる可能性が高くなります。

つまり、収入の高い人と世帯が同じであれば、住民票を世帯分離して1人世帯になることで、軽減判定の対象者をご自身のみにすればよいということです。

逆に、所得が低い人の被保険者がいれば、世帯分離せずに同一世帯のままの方がお得になります。

なぜかと言うと、軽減基準の所得額は、基礎額に人数を掛け合わせて求めるからです。

たとえば、京都市の場合、33万円+(28万円×被保険者数)のように軽減基準を計算しています。

保険料の均等割・平等割が軽減される所得基準 

世帯人数 7割軽減 5割軽減 2割軽減
1人 33万円 61万円 84万円
2人 89万円 135万円
3人 117万円 186万円

 

このため、所得ゼロの人が世帯にいる場合には、軽減基準は高くなりますが、所得金額が増加しません。

つまり、同じ世帯である(世帯分離しない)方が軽減される可能性が高くなるということです。

では、参考として、本人:所得70万(年間給与135万)、家族:所得15万(年間給与80万以下)であった場合、どれくらい保険料が軽減されるかを見てみましょう。

このケースの場合、本人のみで所得70万、二人世帯の場合、合計所得が85万円です

上の表に当てはめると、1人世帯の時には2割軽減しかなりませんが、低所得の被保険者が1人追加されることで5割軽減されるようになります。

具体的な軽減額は、2割軽減(△13,976円)であったのが、5割減(△34,940円)となり、軽減率の差で20,964円分の保険料を得するのです!

みなさんも、世帯主や同一世帯の被保険者の所得状況を踏まえて、世帯構成を変えることで保険料を安く抑えられるかも!?

実際に安くなるかどうかは、お住まいの市区町村に相談してみてくださいね。

4.保険料を安くする方法②:社会保険の扶養親族に認定される。

もっとも保険料がかからない方法は、家族の社会保険に扶養家族として加入することです。

条件さえ満たせば、社会保険に加入している本人のみ保険料がかかるため、その家族分の負担はありません。

もちろん、扶養家族の人数が増えたとしても、本人の保険料が上がることはありませんので、扶養家族にならないのは損しかないのです。

(※39歳以下の介護保険料が徴収されていない人が、40歳から64歳の家族を被扶養者にした場合は、認定月から該当被扶養者の介護保険料を徴収される場合があります。)

では、条件とはどのようなものか?

条件①:後期高齢者(75歳以上)でないこと

扶養家族の年齢が重要になります。

75歳以上を迎えた後期高齢者は、自身でお住まいの地域の後期高齢者医療保険制度に加入しなければなりません。

つまり、0歳~75歳以下であることが扶養家族になるための条件の一つです。

条件②:被保険者(加入者本人)の三親等内の親族であること

被扶養者の範囲は、三親等内の親族までに限られます。

曾祖父母や叔父叔母など、かなりの範囲が三親等内に含まれてきます。

三親等内の親族でも、被保険者と同居でなくてもよい人と、同居であることが条件の人がいます。

ご自身の配偶者や子ども、両親、兄弟姉妹は、同居別居に関わらず条件を満たしますが、義父母やおじおば、甥姪等は、同居していることが被扶養者の条件になります

別居している親族の場合、仕送り基準を設けられていることも多いです。

つまり、認定条件として被保険者が継続的な仕送りを行い、その家族の生活費を負担している事実が必要ということです。

そして、該当家族に継続的に一定金額を仕送りしていることが求められます。

条件③:所得基準(年間収入が130万円以下)を満たすこと

扶養親族の認定を受けるためには、所得基準を満たす必要があります。

  • 年収が130万円未満であること
  • 対象者が60歳以上もしくは障害厚生年金を受けている障害者の場合は180万円未満であること

扶養親族としたい家族の収入は、年間130万円(180万円)未満であることが求められます。この収入には、給与や年金以外にも、健康保険の疾病手当金や雇用保険の失業等給付、非課税年金(※)も含まれます。

非課税年金とは、遺族年金や障害年金等のことです。

これらの年金は、所得税や住民税の対象にはなりませんが、社会保険の扶養認定の際には、収入に含められるものです。

住民税や所得税は、1月から12月までの1年間合計の収入で判断されます。同じく、国民健康保険の保険料も前年1年間の収入状況がベースです。

一方、社会保険の扶養認定では、収入のとらえ方が異なるので注意してくださいね。

扶養家族の認定では、扶養申請日から直近3か月の収入を基準にして、申請以後1年間の年収見込み額を推測します。つまり、直近3か月の収入×4で、年間収入見込みを試算するということです。

このため、これまで働いていて給料をたくさん貰っていても、過去3か月収入が激減し、今後もそのような状態が続くのであれば、扶養家族として認定してもらえる可能性があるということです。

(注意)勤務先ごとで所得基準が異なるので注意しましょう。

勤務先ごとで扶養親族の認定基準は異なり、上記の条件以外を設けられていることがあります。一例を上げますと、このようなものです。

  • 被保険者と同一世帯に属している場合…被保険者の年収の2分の1未満であること
  • 被保険者と同一世帯に属していない場合…年収が被保険者からの援助による収入額より少ないこと

簡単に言ってしまえば、別居であると、所得基準や仕送り基準が厳しくなるのです。詳細な所得基準は、勤務先の担当者にあらかじめ尋ねておきましょう。

まとめ:社会保険の扶養親族になるか、国民健康保険料の軽減を受けられないか相談しよう。

今回は、国民健康保険料を安くするための2つの方法をお伝えしました。

家族に社会保険の被保険者がいて、直近3か月の収入が限られている人は、その家族の扶養親族になれないか確認しましょう。

家族の扶養親族になれない場合には、同一世帯内の所得状況に応じて、世帯構成を変更することで、国民健康保険料の軽減が受けられる場合があるので、お住まいの役所に相談することをおススメします。

健康保険料は、制度を知っていると安く抑えることができます。上記の2点に当てはまりそうな人は、すぐにチェックして保険料を節約していきましょう。