税金・社会保険

あきらめないで!年間10万円以下でも医療費控除が申告できる裏技

医療費控除

こんにちは、公務員の猫村([twitter:@612shin745])です(ΦωΦ)

今年もあと1か月で終わりますね~。

早速ですが、「医療費控除」という制度をご存知でしょうか?医療費控除は、1年間に支払った医療費がかさんだときに、確定申告をすることで、所得税や住民税を軽減できる制度のことです。

1年間で10万円以上の医療費の支払いがなくて、医療費控除をあきらめていませんか?

実は、10万円以下でも医療費控除できる場合があるんです!

年間10万円以下でも医療費控除できる方法

医療費控除が申告できる基準は、1年間に支払った医療費が、①10万円、または②「その年の総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5%の金額」を上回れば医療費控除を申告できると決められています。

総所得金額が200万円未満の人とは、給与収入のみの人であれば、年収ベースで約312万円以下の人を指します。必要な医療費の金額は、給与収入に応じて、次の表のように基準が変わります。

給与収入のみの人で必要な年間医療費の金額
年間給与収入 総所得金額等(A) 必要な医療費(A×5%)
100万円 35万円 1.75万円
150万円 85万円 4.25万円
200万円 122万円 6.1万円
250万円 157万円 7.85万円
300万円 192万円 9.6万円
311万6千円超 200万超 10万円

上表にない給与収入の人で、ご自身の必要な医療費を知りたい場合は、次のサイトで給与所得の金額を求めてください。その金額に5%を乗じたものが必要な医療費になります。

ちなみに、年収103万以下の人は、所得税がかからないため、医療費控除を申告しなくてもよい場合があります。なお、住民税が課税される場合には、医療費控除することで税金の金額を減らすことができることもあるので注意してください。

以上のように、医療費控除できるかどうかは、その人の給与等の収入に応じて必要な医療費が変わることが分かったと思います。

支払った医療費を増やす方法

では、ご自身の基準を調べてみても、基準額に満たない場合、医療費控除をあきらめないといけないのでしょうか。まだチャンスが残されていますよ!

家族の分も含めて申告しましょう!

みなさん、支払った医療費の合計には、ご自身の他に、「自身と生計を一にする配偶者や親族の分」を含められていますか?

「生計を一にする」とは、ご自身の稼ぎにより生活費等をまかなっている状況(家計が同じである状況)を指します。

つまり、配偶者(妻)や子どもの医療費以外に、あなたの仕送りにより生計を立てている「別居のご両親」であっても、ご自身が医療費を負担していれば合算することができます。結婚している人であれば、生計を一にしていれば、双方のご両親が対象になります。

また、ここで挙げる「親族」とは、民法上で規定される「6親等内の血族と3親等内の姻族」を指しています。(参考:車の保険ちゃん 様)

出典:株式会社アイエー住宅販売 様

上図で表したように、ご自身側(血族)であれば「またいとこ」、配偶者側(姻族)であれば「曾祖父母」や「伯父伯母」までが親族の範囲に該当します。

ご自身が負担した医療費で、合算できるものは次の3つです。

・ご自身の分

・(同居・別居を問わず)生計を一にする配偶者や子どもの分

・(同居・別居を問わず)生計を一にする親族の分

以上のように、対象となる医療費の範囲は広いですので、今一度確認してみてくださいね。

もらった保険金や療養費等は医療費全体から引かないで!

契約する生命保険から支給される医療保険金や入院給付金、出産育児一時金を受け取った場合には、実際の自己負担額が減るため、「支払った医療費」から差し引いた残りの金額を医療費として合算する必要があります。

例えば、手術費10万円に対して、保険金が15万円のように、医療費を上回る金額が支給されることもあります。

医療費控除はどのように計算すればよいのでしょうか。

正しい医療費控除の計算は、保険金等の「給付対象の医療費」を限度として、医療費総額から差し引きます。

医療費の中に補填金があった場合
医療の内容 支払った医療費 保険金等の給付 差額
手術費 10万円 15万円 △5万円
入院費 5万円 0万円 5万円
診察費 5万円 0万円 5万円
合計 20万円 15万円 5万円

このとき、医療費合計から保険金の金額をそのまま差し引きすると、

医療費合計20万円-保険金15万円=5万円

となります。

医療費が10万円を下回ってしまったので、医療費控除できないのでしょうか。

いえいえ、医療費と同額、または上回る金額の保険金等を受け取った場合には次のように計算します。

(手術費10万円-10万円)+入院費5万円+診察費5万円=医療費10万円

以上のように、手術費10万円を上限で計算すれば問題ありません。事例においては、無事に医療費控除できることが分かりました。

医療費を上回る保険金等があった場合、正しく計算できていますか?

まとめ

ご自身や生計を一にする家族・親族の医療費を足し合わせて、医療費総額を増やすとともに、ご自身の収入から医療費控除の基準を計算してみてください。

医療費が年間10万円以下でも、実は医療費控除できるかもしれません。

今回の復習

・申告する人の収入によっては、年間10万円以下でも医療費控除できる。

・生計を一にする家族や親族の医療費を負担していれば合算してもよい。

・もらった保険金等は全体の医療費から引かなくてもよい。