税金・社会保険

必見!住民税を非課税にする方法

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こんにちは、公務員の猫村です(ΦωΦ)([twitter:@612shin745])

行政サービスや各種助成等を受ける際に、

  • 住民税が「非課税」かどうか?
  • 一定の収入以下であるかどうか?

が、その支給可否やサービス内容に影響することがあります。

では、住民税はどのような基準で決定されているのかご存知でしょうか?

今回は、住民税が非課税になる基準や住民税を非課税にする方法を紹介したいと思います。

Municipal tax
給与年収103万以下の扶養なのに住民税がかかる!?「住民税の壁」て何?こんにちは、公務員の猫村([twitter:@612shin745])です(ΦωΦ) 配偶者・家族の扶養となるため、アルバイトやパ...
この記事から分かること

・住民税の非課税基準が分かります。

・住民税を非課税にする方法を知ることができます。

住民税が非課税になる基準

次のいずれかに該当する人は、住民税が非課税になります。【参考】地方税法第295条

生活保護を受けている人

その年の1月1日現在に、生活保護を受給している人が対象です。

年度途中になった場合は、「非課税」にはなりませんが、各自治体の「減免規定」により住民税が非課税になることがほとんどです

生活保護を受給する前に納付期限を迎えた住民税は、納める必要があります。

未成年者・障害者・寡婦・寡夫で、前年中の「合計所得金額」が125万円以下の人

の年の1月1日現在に、「未成年」であるか、または「障害者控除・寡婦控除・寡夫控除」のいずれかが適用されている人が前提になります。

加えて、この非課税基準には所得基準が設けられており、前年中の「合計所得金額」が125万円以下であることが必要です。

合計所得金額とは?

所得の種類ごとに決められた計算式に基づいて計算した金額を「所得金額」と呼び、それらをすべて足し合わせたものが「合計所得金額」と言います。

所得の種類と所得金額の求め方(一例)
給与所得 年間収入額 - 給与所得控除
雑所得(公的年金の場合) 年間収入額 - 公的年金所得控除
営業所得 年間収入額 - 必要経費
農業所得 年間収入額 - 必要経費
不動産所得 年間収入額 - 必要経費
  • 年間収入:複数の給与や公的年金の収入があった時には、すべて合算します。
  • 必要経費:経費の内容によっては、必要経費に認められないものがあります。
  • 【参考】国税庁「No.1300 所得の区分のあらまし

前年中に給与収入100万円公的年金収入100万円があった60歳の人の場合

100万円-給与所得控除65万円=給与所得35万

100万円-公的年金所得控除70万円=雑所得(公的年金所得)30万円

となり、合計所得金額は65万円となります。

給与所得を計算したい人は、こちらへ(リンク:給与ねっと 様)

リンク先に飛び、「給与総額」という入力欄にご自身の昨年1年間における給与収入額を入力することで計算することができます。

雑所得を計算したい人は、こちらへ(リンク:keisanサービス 様)

リンク先に飛び、「公的年金等の収入」という入力欄にご自身の昨年1年間における公的年金収入額を入力することで計算することができます。

前年中の合計所得金額が、「非課税限度額」以下の人

住民税が非課税になる合計所得金額を「非課税限度額」や「非課税基準」と呼びます。

この非課税限度額は、住んでいる自治体や本人が扶養している配偶者や家族、親族の人数によって異なります。

住んでいる自治体や扶養人数で基準が変わる理由

非課税限度額は、お住まいの自治体における生活保護基準の級地区分を参考にして設けられています。(参考:Wikipedia「級地制度」)

級地区分に応じて、次の計算式により非課税限度額を求めることができます。

  • 1級地:35万円×(本人+扶養家族の人数)+21.0万円×扶養人数
  • 2級地:32万円×(本人+扶養家族の人数)+18.9万円×扶養人数
  • 2級地:28万円×(本人+扶養家族の人数)+16.8万円×扶養人数

例えば、扶養家族が1人いる方で、お住まいが東京23区ですと、1級地に該当するため、次の計算となります。

35万円×(本人1人+扶養家族1人)+21万円×扶養家族1人=91万円となり、合計所得が91万円以下に収まると、住民税は非課税になります。

扶養家族がいなければ、35万円×本人1人+21万円×0人=35万円です。

扶養家族がいない人の場合における給与または公的年金の非課税限度額
級地区分 非課税限度額 給与収入のみ 年金収入のみ(65歳未満) 年金収入のみ(65歳以上)
1級地 35万円 100万円 105万円 155万円
2級地 32万円 97万円 102万円 152万円
3級地 28万円 93万円 98万円 148万円

※収入は年間収入額となり、複数あればその合計額になります。

非課税限度額は、扶養人数が増えると基準値が上がる。

扶養人数が増えることで非課税限度額が増える。

お住まいの自治体における級地区分によって、計算式は異なりますが、扶養人数が増えれば増えるほど、非課税限度額の上限値は確実に上がります。

どの位変わるか、気になりますよね??

では、下表で確認していきましょう。

給与収入のみの人における非課税限度額
級地区分 本人のみ 扶養人数1人 扶養人数2人
1級地 35万円(100万円) 91万円(156万円) 147万円(約236万円)
2級地 32万円(97万円) 82.9万円(147.9万円) 184.7万円(約217万円)
3級地 28万円(93万円) 72.8万円(137.8万円) 117.6万円(約194万円)

上表の金額は、合計所得金額を表し、()内は給与収入金額に換算したものです。

公的年金収入のみの人(65歳以上)における非課税限度額
級地区分 本人のみ 扶養人数1人 扶養人数2人
1級地 35万円(155万円) 91万円(211万円) 147万円(267万円)
2級地 32万円(152万円) 82.9万円(202.9万円) 184.7万円(253.8万円)
3級地 28万円(148万円) 72.8万円(192.8万円) 117.6万円(237.6万円)

上表の金額は、合計所得金額を表し、()内は公的年金収入金額に換算したものです。

 

以上のように、扶養人数が1人増えるにつき、非課税限度額が45万円~56万円程度増加することが分かります。つまり、住民税を非課税にしたい人は、扶養人数を増やすことができれば、非課税になる可能性がぐ~んと高まることになるんです!!

16歳未満の扶養親族も、扶養人数に数えられる。

年末調整等で、高校生以下の子ども等を届けても、所得税や住民税の扶養控除の対象外となります。このような扶養控除が加算されない扶養親族を「16歳未満の扶養親族」と呼びます。

では、16歳未満の扶養親族を届けても変わらないのでしょうか?

いいえ、必ず届けてください。と言うのが、扶養控除が加算されるかどうかに限らず、非課税限度額の扶養人数には数えることができるからです。

届出を怠ると、本来、非課税限度額の基準内に収まっていたものが基準オーバーとなり、余計な住民税を収める羽目になるかもしれませんよ(泣)

また、扶養控除が加算されないのなら、収入が多い夫で届け出ようかな?という考えも厳禁です。子どもを妻の扶養にしたら非課税になるケースもあるかも知れませんよ。

これを機に、年末調整の書類を見直してはどうでしょうか??

扶養している人を変更するときの注意点

児童手当の支給額に影響が出ることがある。

児童手当制度とは、「中学校修了までの国内に住所を有する子どもがいる世帯に支給される手当」のことで、子どもの年齢・人数に応じて、子ども1人あたり毎月5,000円~15,000円が支給される制度のことです。両親のうち、恒常的に所得が高い方に支給されます。

注意すべき点として、児童手当の所得制限限度額を超えてしまうと、支給月額が5,000円まで減額されてしまいます。

内閣府の資料によると、所得制限を超えた扶養者にも、当分の間、特例給付として支給するとあり、今後、突然に支給が打ち切られる可能性もあります。

なお、所得制限限度額は、住民税の非課税限度額と同様に、扶養人数により、限度額が増加するようになっています。【参考】内閣府:所得制限限度額表(PDF形式:45KB)

このため、母親の住民税を非課税にするため、母親に子どもの扶養を変更したことで、所得制限限度額に引っかかってしまい、手当月額が減額されてしまう場合があります。

子どもの扶養が変わることによる影響

母親が子ども1人を扶養にすることで、住民税が非課税になることを見込んでいた場合、

  1. 住んでいる自治体の級地区分は1級地である。
  2. 3歳未満の子どもが1人いる。
  3. 父が子どもを扶養にしない場合、児童手当所得制限限度額を超えてしまう。

の条件の場合、

父が扶養した場合 母が扶養した場合
母親の給与年間額 +156万円 +156万円
児童手当 +18万円 +6万円
所得税・住民税 -9万円 ±0円
収支差 +165万円 +162万円

となります。つまり、児童手当を満額もらった方がお得だったという結果にだったわけです。目先ばかり見ていると、損してしまいますよ!

まずは、児童手当を支給されている人の所得額を確認し、扶養人数が減ることで影響が出ないことを確認しましょう。

勤務先の「扶養手当」の支給に影響が出ることがある。

福利厚生がしっかりとした会社に勤務していた場合、扶養している配偶者や子どもの内訳や人数等に応じて、「扶養手当」や「家族手当」が支給されている場合があります。

これらの手当が支給される要件として、従業員の「所得税法上の扶養親族」であることが必要としている会社があります。つまり、自身の代わりに、家族の誰かが扶養するように変更したことで、「扶養手当」等の支給が停止されてしまう恐れがあるんです。

「扶養手当」の支給額や支給要件を一度把握し、次の点を必ず確認しないといけません。

  • 「扶養手当」をもらい続ける方がお徳のなのか?
  • 他の家族の住民税を非課税にした方がお得なのか?

社会保険の被扶養者と一致させる必要がある場合もある。

勤務先によっては、「社会保険の被扶養者」と「所得税法上の扶養親族」を一致させてほしいと要請される場合があります。

所得税法上は、「扶養親族にする人が社会保険の被扶養者でなければならない。」という決まりはありませんが、社会保険の組合では、被扶養者の認定要件として規定されているかもしれません。(調べている限り、社会保険の被扶養者の認定要件ではなさそうです。)

扶養を変更するときには、事前に人事給与部門の担当者に相談することが望ましいです。

同一生計の親族しか扶養できない。

所得税法上、扶養することができる親族には次の条件があります。

  • 6親等内の血族または3親等内の姻族であること
  • 生計を一にしている親族であること
  • 他の人が扶養していないこと、事業専従者ではないこと

では、「生計を一にする」とは何でしょうか??

  1. 同一の家屋に起居し、独立した生活を営んでいない場合
  2. 勤務、修学、療養等の都合上、起居を共にしていない場合、常に生活費、学資金、療養費等の送金が行われている場合

のいずれかに該当していることが必要です。

民法等により子どもの扶養義務が規定されているため、夫→妻、妻→夫に子どもの扶養を変更することは容易ですが、父→両親のいずれかに子ども(親から見て孫に当たる人)の扶養を変更するときには、「生計を一にする」かどうかが重要になります。仮に両親と子どもが別居している場合には、金銭的援助等が行っている等の実態が伴う必要があり、注意が必要です。

家族間で同一人物を扶養にすることができない。

所得税法及び地方税法の規定により、同じ人物を複数の人が扶養にすることはできません。たとえば、夫婦双方が子どもを同時に扶養親族にすることができないということです。

なお、自治体では、配偶者双方の「給与所得等の源泉徴収票」等の課税資料を持っているので、扶養している人が複数いても、容易に把握することができますので注意してください。

まとめ

住民税が非課税になる人は、生活保護を受けている人や一定の収入以下の未成年者、障害者などですが、一般の人でも、前年中の収入が「非課税限度額」以下であるときには、非課税になります。

また、扶養している人を変更するときには、住民税が非課税になるかだけではなく、「児童手当」や「扶養手当」等の支給に影響がないかを確認することも重要です。思わぬところこで、大きな損をしてしまうかも知れません。

税金は納めないといけないものですが、少ないに越したことはありませんよね。非課税限度額を活用し、税金を少なく済ませましょう!!